図書館学会年報
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39 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
論文
  • 一記述目録法の相対的位置づけを求めて─
    谷口 祥一
    原稿種別: 論文
    1993 年 39 巻 3 号 p. 97-118
    発行日: 1993年
    公開日: 2021/11/10
    ジャーナル フリー
     本稿は記述目録法と抄録・索引サービスにおける書誌記述法との比較結果をまとめた続報である。まず,両書誌記述法における記述部と標目部との分離の有無について整理を行い,続いてこれら記述部と標目部の関係はそのままタイトルと著者名との関係として捉えられることを基点にして,記述目録法におけるタイトルと著者名との結合関係を検討した。その結果,両者の結合の背後には記述目録法特有の著作概念が存在し,それが基本記入方式とも相俟って結合を支えてきた構図を確認することができた。他方,抄録・牽引サービス書誌記述法ではそれに対応する著作概念が存在しない点を明らかにした。最後に,三層構造モデルを用いて両書誌記述法の構造およびこれら特性をまとめることを試みた。
  • 一アメリカにおける図書館員養成教育制度の発達一
    平野 英俊
    原稿種別: 論文
    1993 年 39 巻 3 号 p. 119-128
    発行日: 1993年
    公開日: 2021/11/10
    ジャーナル フリー
     本論文で取り上げるA.G.S.Josephson (1860-1944)は, Sarah Vannによって,「歴史的に見ると,学問的なカリキュラム内容を求めた(彼の)訴えは,図書館学校を,技術学校ではなく,真のプロフェッショナル・スクールとして認めさせようという運動の最初の建設的な努力であった」と評価された人物である。彼は, Vannが光をあてるまでは,図書館員養成教育の面ではまったく隠れた存在であった。しかし,アメリカの図書館員養成教育が大きな岐路に立たされているといわれる今,彼がどのような養成教育を考えていたかについて検討することは十分価値あることだと思われる。本論では,このジョセフソンの活動と業績を概観した後,特に,「司書という職業は知的専門職(learned profession)か?」と題された 1896年論文について,内容の紹介と検討を行った。
研究ノート
  • 一出版文化産業振興財団の事業をめぐって一
    三井 幸子
    原稿種別: 論文
    1993 年 39 巻 3 号 p. 129-140
    発行日: 1993年
    公開日: 2021/11/10
    ジャーナル フリー
     生涯学習振興法の施行(1990年7月)を機に,通産省は「生涯学習振興室」の設置を始め,民間事業者の生涯学習関連事業を支援するための数々の施策を行なおうとしている。この動きに呼応する形で出版産業界は1991年3月に,通産省の許可を受けて出版文化振興財団を設立した。本論文ではまず,通産省の生涯学習関連政策の動向を,次に出版文化振興財団の設立経過と事業内容をそれぞれ検討する。そして具体的な実例をふまえて,民間活力を導入した生涯学習施策とはどのようなものなのか,その意義と可能性および今後の公共図書館政策とのかかわりについて考察する。
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