昭和病院雑誌
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豊かな生 豊かな死
ホスピスの現場から
下稲葉 康之
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キーワード: ホスピス
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2007 年 3 巻 2 号 p. 180-186

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抄録

死は決して人生の惨めな敗北ではなく、人生の完結であり、天国への晴れがましい旅立ちである。ホスピスとは、末期患者とその家族を、家や入院体制の中で医学的に管理するとともに、看護を主体とした継続的プログラムをもって支えていこうというもので、様々な職種の専門家で組まれたチームがホスピスの目的のために行動する。その主な役割は、末期ゆえに生じる症状 ( 患者や家族の身体的・精神的・宗教的・経済的な痛み ) を軽減し、支え励ますことである。3500人以上のホスピス患者たちと接し、全人的理解・全人的ケアを行った経験から、A: 症状コントロール、B: コミュニケーション、C: 家族への援助、D: スピリチュアル・ケア(霊的援助)の4つの側面と症例・経緯を報告する。

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© 2007 医療法人茜会・社会福祉法人暁会学術委員会
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