2017 年 70 巻 6 号 p. 355-360
カナマイシン(KM)は昭和33(1958)年に臨床導入されると瞬く間に国内外において広く使用され、結核や薬剤耐性ブドウ球菌感染症など広範な感染症の治療薬として驚異的な威力を発揮した。それからの10年間に臨床ではKMの有効性評価や使用法、副作用などに関して多くの経験と新たな知見が蓄積された。それらについて臨床家が学び、発表し討論する場が日本医師会と日本医学会の主催により「カナマイシン10周年学術講演会門として東京と大阪で企画・実施された。本稿では、その学術講演会の抄録を基にカナマイシンの臨床応用を推し進めてきた先生方が、KMをどのように評価し、感じてきたかについて僭越ながら要約して紹介してみたい。