2018 年 71 巻 5 号 p. 181-191
筆者は,2006年度(平成18年度)「微生物が生産する新規生理活性物質の開拓とケミカルバイオロジー研究」で「住木・梅澤記念賞」を受賞した。本年(2018年)で,12年の歳月が流れようとしている。
12といえば,干支,月,時間など多くのものの区切りの数でもある。この度,本総説に執筆機会を頂戴したのも大切な縁である。そこで本稿では,受賞後の研究の中から著者らが発見した新規抗生物質(抗細菌薬,抗真菌薬)を抜粋して紹介するとともに,本稿にも関連の深い新学術領域研究(研究領域提案型)「化学コミュニケーションのフロンティア(2017–2021)」について紹介する。