The Journal of Antibiotics, Series B
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抗生物質のCandida albicans発育促進作用の問題特に検圧法による観察II
酸素消費総量からみた抗生物質のCandida albicans発育促進効果
塚原 叡斎藤 貞二郎林 健二
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1959 年 12 巻 1 号 p. 13-19

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抄録

余等は1), 前報において, Penicillin (P) を始め, Dihydrostreptomycin (DSM), Chloramphenicol (CP). Tetracycline (TC), Chlortetracycline (CTC), Oxytetracycline (OTC), Noboviocin (NB) およびOleandomycin (OM) 等の抗生物質について,C. albicansの内呼吸ならびにMaltose酸化能に及ぼす影響に関し検索を加え, DSM, CPおよびOMは高濃度において本菌の内呼吸に対し僅かに促進的に作用するが, P, TC, CTC, OTCおよびNBは影響せず, 本菌のMaltose酸化に対しては, いずれの抗生物質もなんら影響を及ぼさないことをみとめた。更に, 合成培地におけるC. albicansの発育に対する促進効果の有無に関して, 酸素消費総量を測定する検圧法によつて検し, 併わせて, 従来から試みられて来たviable cellを算定する平板培養法と比較検討し, 本法の利用価値についても考察を加えたので, 次にその結果を報告する。

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