The Journal of Antibiotics, Series B
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12 巻, 1 号
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  • 感染症における原因菌と常在性病原ブドウ球菌について
    舟橋 と志子
    1959 年 12 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    抗生物質の普及に伴なつて, その耐性菌の問題は重要な意義をおびて来つつあるが, 殊に病原ブドウ球菌 (ブ菌と略) の耐性株の増加と, それによる感染症の増加については最近特に注目されている1)。
    これらの耐性菌は, 特に病院内の患者, 職員に多く見出され, Hospital Staphylococci2) の名の下に保菌者の鼻咽腔に温存され, 院内交叉感染の原因となっていることは, 周知のことである。この病院内保菌者の常在性ブ菌, およびその院内交叉感染については, 多くの研究3~14があるが, ブ菌感染症において, 原因菌と, その感染時における鼻咽腔, 直腸等の常在性ブ菌との関係についての観察, また抗生物質治療によるこれらブ菌の変化についての報告は少ないようである。
    私は国立東京第一病院におけるブ菌感染症において, その原因菌と, 常在性ブ菌の抗生物質耐性療の経過, ファージ型を治にともなって観察し, また院内感染について検討したので報告する。
  • 荒谷 春恵, 大下 浩二, 十時 一雄, 金子 邦彦
    1959 年 12 巻 1 号 p. 7-9
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    広い抗菌像をもち, 耐性等の少い抗生物質としてTetracycline系抗生物質は臨床上賞用されている。なかでも, Tetracycline塩酸塩はChlortetracyclineからつくられ, 水によくとけ, さらに応用範囲の広い化学療法剤であるが, 体内で金属イオンと結合して不溶性の金属塩をつくり, したがつて抗菌作用も低下することが報告されている。そこで, このような金属塩1) の生成を阻止する目的で, メタ燐酸ソーダの混合が試みられ, 臨床的にみとむべき効果のあることが述べられている。
    また, Tetracyclineとメタ燐酸ソーダの複合体がBristol社研究陣によつてつくられ, KAPLAN2) 等によつてその化学的および抗菌作用ならびに臨床効果が報告され, Tetracycline塩酸塩に較べ吸収が速やかで, 血中への出現が早く, また, 血中濃度は約2倍で, 組織濃度とくに髄液への移行が多く, 他面, 副作用が少くて安全であるといわれている。ところで, 臨床上このようにきわめて優れた抗生物質であるTetracyclineメタ燐酸複合体の薬理作用については, LD50は経口投与の際, 2,500mg/kg (マウス) であること等が報告されているに過ぎない現状である。
    我々はこの薬剤を入手する機会を得たので, 1, 2の薬理学的検索をおこない, Tetracycline塩酸塩のそれと比較し, 以下に述べるような成績を得た。
  • 富沢 武雄, 秋葉 亨
    1959 年 12 巻 1 号 p. 10-12
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    テトラサイクリン・メタ燐酸塩 (ブリサイ-TX)(以下, TXと略) は, 従来のテトラサイクリン塩酸塩に較べ吸収が速やかで, 血中への出現が早く, 血中濃度が約2倍の高さを示すのみならず, 有効血中濃度の持続時間が長い。しかも副作用が甚だ少い。今度, その試供品を受けたので, 細菌性赤痢に応用し, いささか知見を得たのでその大要を報告する。
  • 酸素消費総量からみた抗生物質のCandida albicans発育促進効果
    塚原 叡, 斎藤 貞二郎, 林 健二
    1959 年 12 巻 1 号 p. 13-19
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    余等は1), 前報において, Penicillin (P) を始め, Dihydrostreptomycin (DSM), Chloramphenicol (CP). Tetracycline (TC), Chlortetracycline (CTC), Oxytetracycline (OTC), Noboviocin (NB) およびOleandomycin (OM) 等の抗生物質について,C. albicansの内呼吸ならびにMaltose酸化能に及ぼす影響に関し検索を加え, DSM, CPおよびOMは高濃度において本菌の内呼吸に対し僅かに促進的に作用するが, P, TC, CTC, OTCおよびNBは影響せず, 本菌のMaltose酸化に対しては, いずれの抗生物質もなんら影響を及ぼさないことをみとめた。更に, 合成培地におけるC. albicansの発育に対する促進効果の有無に関して, 酸素消費総量を測定する検圧法によつて検し, 併わせて, 従来から試みられて来たviable cellを算定する平板培養法と比較検討し, 本法の利用価値についても考察を加えたので, 次にその結果を報告する。
  • 1959 年 12 巻 1 号 p. 19
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1959 年 12 巻 1 号 p. 20-25
    発行日: 1959/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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