The Journal of Antibiotics, Series B
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臨床応用を目的とした感性ディスク法の研究 第2報
金沢 裕
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1959 年 12 巻 3 号 p. 149-153

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抄録

Sensitivity disk (感性ディスク) を用いる細菌の化学療法剤感受性測定法は, 手技が比較的簡単なので, 数種の薬剤について検査する必要の多い今日では, 一般臨床検査として広くおこなわれるようになつた。
私はさきに10) 11) 12) 13), ディスクまたはTabletを使用する寒天平板拡散法の感性判定結果に影響を及ぼす諸種の条件, すなわち寒天培地の組成培地の厚さ, 培地のpH, 培養前放置時間, 放置温度, 培地中薬剤濃度分布, 薬剤の拡散性の差異, 培養中の薬剤の安定性, 培養時間による発育阻止濃度の相違などについて検討した。さらに13), これらの条件を適当に規定して, 寒天平板拡散法の長所である測定値の連続性を利用して, Penicillin (以下PCと略), Dihydrostreptomycin (SM), Chloramphenicol (CP), Chlortetracycline (CTC), Oxytetracycline (OTC), Tetracycline (TC), Erythromycin (EM), Colistin (CLS), Sumsoxazole (SIX), Sulfisomidine (SIM) に対する感受性の定量的測定法について報告した。
このたびは, その後にあらわれ現在我が国で一般に用いられている化学療法剤Oleandomycin (OM), Leucomycin (LM), Kanamycin (KM), Sulfamethizole (SMT), Sulfamethoxy pyridazine (SMP) のディスク法による感受性測定法について実験したので報告する。

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