1965 年 18 巻 2 号 p. 80-81
Lincomycin (Lincocin ‘Upjohn’)(LCMと略) は, Lincolnensinともいわれ,Streptomyces, lincolnensis var. lincolnensis nov. sp. からとられた抗生物質で, 他の抗生物質とは交叉耐性がないといわれ, グラム陽性菌に対して抗菌力をもち, 毒性が低いこと, in vitroの耐性獲得がおそいことなどが報ぜられている。Erythromycin (EM) にも比すべき抗菌力がブドウ球菌, 連鎖球菌などに対して示されるとされ, マクロライド群に近い抗生物質とみなされている。今度, LCMに関して基礎的な2, 3の検討をおこなうをえたので, その成績について報告する。