The Japanese Journal of Antibiotics
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緑膿菌に対する実験的化学療法
中沢 昭三金森 政人堀田 章代三好 知子目片 勇
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1968 年 21 巻 2 号 p. 84-87

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抄録

本論文の要旨は, 昭和42年6月3日, 名古屋市愛知文化講堂における第15回日本化学療法学会総会において報告した。
緑膿菌感染に有効な化学療法剤として, 初期には抗生物質Colistin (CL), Polymyxin B (PL) の2つが治療に導入されていたが, 近年さらにKasugamycin (KSG), Gentamicin (GNT) と, 続いて新らしい抗生物質が登場してきた。しかし, これら抗緑膿菌性抗生物質の基礎面から評価しようとするばあい, 種々な点で一般細菌と違つた実験方法が必要である。試験管内感受性測定のばあいの菌膜の問題, また感染動物の治療実験のさいの動物の種類による感受性の問題などが挙げられる。今回, 私どもは, このような観点から, これら4種の抗生物質およびParomomycin (Aminosidine) の計5種類 (第1表) について同一条件のもとで基礎的研究をおこない2, 3の知見が得られたので報告する。

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