1968 年 21 巻 5 号 p. 247-249
抗生剤の進歩が著しい今日でも, 緑膿菌感染症に有効な抗生剤は数少い。 PolymyximB (以下PL-B) は, 1947年BENEDICTおよびLANGLYKKEらによつて創製されて以来, グラム陰性桿菌, 特に緑膿菌が感受性をもつことから, 臨床的にも大きな期待がもたれていたが, 腎毒性, その他の副作用のため, 全身投与に不安をもつ傾向もみられている。
われわれは, 大腸菌, 緑膿菌の本剤に対する感受性を測定すると同時に, ラットおよび家兎に連続投与し, 腎におよぼす影響を検討した。