The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
Print ISSN : 0368-2781
ISSN-L : 0368-2781
Dicloxacillin (Staphcillin A ‘Banyu’) に関する薬理学的研究
松崎 明紀
著者情報
ジャーナル フリー

1968 年 21 巻 5 号 p. 274-283

詳細
抄録

ペニシリン誘導体については, 今日までに多くの研究がなされ, 種々の誘導体が開発されている。 Dicloxacillin (BLP-1011, Staphcillin A ‘Banyu’) は, Oxacillin (Methylphenylisoxazolyl penicillin, MPI-PC), Cloxacillin (Methylchlorophenylisoxazolyl penicillin, MCI-PC) と同群のペニシリン誘導体で, Phenyl基の2, 6位にC1が入つた3-(2, 6-Dichlorophenyl)-5-methyl-4-isoxazolyl penicillin sodium monohydrate (MDI-PC) で, MPI-PC 等とくらべ胃腸からの吸収がよく, 酸による分解が少い, ペニシリン耐性のブドウ球菌に有効な合成ベニシリンとして, アメリカBristol社によつて開発されたものである。
今回著者等は, MDI-PCの毒性, 薬理作用, 吸収・排泄に関する基礎的研究をおこない, 以下に述べる知見を得た。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
前の記事 次の記事
feedback
Top