1969 年 22 巻 5 号 p. 369-371
アミノベンジルペニシリン (AB-PC) とメチルクロロフェニルイソキサゾリルペニシリン (MCI-PC) の合剤 (ピクシリンS‘明治’) の内服薬の有効性については別紙に報告したとおりである。
今回は, 注射薬の使用経験について述べるが, 注射は内服にくらべて, 当然確実で, しかも高い血中濃度がえられる。ただ, 一般に知られているように, アレルギー反応の頻度がより高いのと, とくに外来などにおいては注射を持続する煩雑さが欠点であろう。
今回, 治療対象となつたのは, 主として重症感染症をもつ入院患者であつた。