The Japanese Journal of Antibiotics
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最近8年間に各種臨床材料から検出された嫌気性菌の種類と抗生物質感受性
小栗 豊子小酒井 望
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1970 年 23 巻 2 号 p. 152-156

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抄録

菌感染症の様相が著るしく変貌して来た今日, いわゆる弱毒菌による感染症に対する関心が高まつている。嫌気性菌症もこのうちの1つであり, 特に無胞子嫌気性菌による感染症が注目されている。そして, 化学療法剤の普及以後の治療面および原因微生物の大きな変貌は, 細菌検査の方法にも少なからぬ影響をおよぼし, 簡単にできる嫌気性培養法の紹介, 従来の輸入品に劣らぬ嫌気性菌の培地が国内で開発される等, 臨床細菌学において嫌気性培養の必要性が大いに強調されている。
私共は, 1961年から, 各種臨床材料からの嫌気性菌の検出状況ならびに抗生物質感受性を検討し, そのつど報告してきたが1~3), 今回はそれらを総括し, 1961年6月から1968年12月までの約8年間の成績を年度別に集計し, 比較検討した。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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