1971 年 24 巻 2 号 p. 51-58
新らしい抗生剤の開発の1つの方向として, 既存の抗生剤の側鎖を変えることによつて, 抗菌力の増強や抗菌スペクトルの拡大が試みられている。このたびUpjohn研究所において, Lincomycinの誘導体であるClindamycin (7-Chloro-7-deoxy-lincomycin) が開発され, 市販に供されようとしているが, 甲われわれも病材分離菌を用いて, その抗菌力を検討するとともに, 実際に臨床例に使用する機会を得たので, その成績について, とくに敗血症例を中心に報告する。