The Japanese Journal of Antibiotics
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24 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 沢江 義郎, 井上 博, 白石 元治, 藤村 寿博, 竹森 紘一, 横田 英子
    1971 年 24 巻 2 号 p. 51-58
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    新らしい抗生剤の開発の1つの方向として, 既存の抗生剤の側鎖を変えることによつて, 抗菌力の増強や抗菌スペクトルの拡大が試みられている。このたびUpjohn研究所において, Lincomycinの誘導体であるClindamycin (7-Chloro-7-deoxy-lincomycin) が開発され, 市販に供されようとしているが, 甲われわれも病材分離菌を用いて, その抗菌力を検討するとともに, 実際に臨床例に使用する機会を得たので, その成績について, とくに敗血症例を中心に報告する。
  • 1971 年 24 巻 2 号 p. 58-58,63
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 樋口 正士, 江藤 耕作, 重松 俊
    1971 年 24 巻 2 号 p. 59-63
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Clindamycin (7-Chlorolincomycin) は, マクロライド系類似の抗生物質Lincomycin hydrochlorideの7位のOHをClに置換合成した半合成抗生物質である。
    今回, 尿路感染症に対し臨床的検討を試みる機会を得たので, 主に症例を報告するとともに, 治療における現況を知る目的に, 血中濃度・尿中濃度の追跡, 検出菌のMICおよびin vitroにおける感受性テストのin vivoにおける反応の食い違いについて検索したので合わせて報告する。
  • 桐沢 長徳, 葉田野 博, 斎藤 武久, 高橋 信夫, 萱場 忠一郎
    1971 年 24 巻 2 号 p. 64-67
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Propicillinは, 1961年英国のビーチャム社によつて完成された半合成ペニシリンPhenoxypropyl penicillin (PP-PC) で, その特長は, 酸に安定のため, 内服のさい胃酸によつて分解されず, よく吸収され, その血中濃度はPenicillin V (PC-V) やPhenoxyethyl penicillin (PE-PC) より高く, Penicillinaseに対しても比較的安定とされている1)。本剤の一般性状は, 白色結晶性粉末で, 分子量416.55, 構造式は図1のとおりである。今回, われわれは, 本剤の眼科領域の応用に関して検討し, 若干の知見を得たので報告する。
  • Kanamycin筋注時の血中濃度および骨髄内濃度移行に関する実験的研究
    近藤 茂
    1971 年 24 巻 2 号 p. 68-70
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    カナマイシン (以下KMと略) は, 我国で最初に発見された広範囲抗菌性をもつアミノグリシド系の抗生物質であり, 図1のような構造式をもつている。
    本抗生物質は, 広範囲の抗菌スペクトルをもつが1), 発見当時は, 我国の社会的要請によつて, 結核症に対して重点的に使用されていた。しかし, 1960年台の後半に入つてから, 我国の生活様式に急激な変化がもたらされ, 同時に産業の大発展と交通量の極度の増加によつて疾患のPatternにも大きな変動を生じた。結核症をはじめとする伝染性疾患の減少と, 老人性疾患, 代謝障害による疾患, および外傷性疾患の増加である。
    特に, 外傷に関しては, 1969年の我国における死亡率の第4位が不慮の事故によるものとされている事実からも判明するように, 今や重大な社会問題とさえなつている。
    特に, 整形外科, 災害外科の領域においては, 交通機関, 特に自動車の増加, 高速化によつて開放性骨折に接する機会が著るしく増えている。開放性骨折治療については, 創の1次閉鎖に成功するか, どうかが治療の鍵とされているのは, 種々の成書に記載されているとおりであるが, これに関して, 抗生物質の重要性は大きく評価されねばならない。事実KMも抗結核剤よりも, 創化膿防止, または治療としてのほうが重視されている現在である。
    しかし, 骨関節組織においては, 抗生物質の移行濃度に関する研究は少く, また, 骨関節の損傷時における抗生物質の組織内濃度は, 未だほとんど究明されていない。そこで, 著者は, 現在, 臨床に広く供されている抗生物質について, 骨関節組織内濃度を正常時, および損傷時について実験的, または臨床的研究をおこない, 数次にわたつて発表して来た2~7, 9~15)。
    本論文においては, 正常骨髄におけるKMの移行濃度を, 家兎について測定したところ, 興味ある実験成績を得たので, 以下に報告する。
    なお, ここで附記するが, KMが発見され, 米国に紹介されたときには, 抗結核剤としてではなく, 化膿菌感染症に対する予防 (特に, 術後感染), または治療として使用されていた点は, 現在の我国と一脈の類似がみられ, この点も興味深く感じられる。
  • Kanamycin筋注時の血中濃度および骨折部血腫内濃度分布に関する実験的研究
    近藤 茂
    1971 年 24 巻 2 号 p. 71-75
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    前報で述べたように, カナマイシン (以下KMと略) は, 化膿菌感染症に対して, 我国において最もひろく使用されている抗生物質のひとつであり, 本抗生物質投与時の体内分布については, 多くの研究が, すでに発表されているが, 整形外科領域でとり扱われる器官である骨髄や関節腔への組織内KM濃度分布に関する報告は著者の調査した範囲ではほとんどみあたらず, 骨折部血腫内への移行については, 全くその文献に接することができなかつた.
    著者は, 前報9) において, 家兎を用い, 筋注投与されたKMの正席骨髄内濃度移行を測定したが, 本報では, 骨折部血腫内への移行濃度について, 追加実験をおこない, 2, 3の興味ある成績を得たので, 以下に発表して諸賢の御批判を乞う次第である.
  • 骨折部血腫内に注入されたKanamycinの濃度の消長に関する実験的研究
    近藤 茂
    1971 年 24 巻 2 号 p. 76-79
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    すでに述べたように12, 13), カナマイシン (以下KMと略), 特にその結晶硫酸塩は, 一硫酸KMで, C18H36N4O11・H2SO4・H2Oの分子式をもち, 広範囲のスペクトラムをもつ抗生物質24, 25) として, 広く用いられている。
    整形外科方面においても, 開放性骨折のDebmidementおよび1次閉鎖後をはじめとして, その他の無菌的手術にせよ, 骨関節といつた感染に対して抵抗力が弱い組織の術後感染予防に, KMは広く用いられいている抗生物質のひとつである。
    このようなばあい, 当然, 筋肉内注射による全身的投与が常用されているが, 我国においては, 手術創内に直接注入することが広くおこなわれている。しかし, 筋肉内投与のばあい, 手術創内, 特に骨髄, 骨損傷部からの内出血によつて生じた血腫への抗生物質の移行に関する研究は少く, また, 手術創内に注入された抗生物質の濃度の消長は, ほとんど知られていない。
    著者は, この問題に関して, 動物実験をおこない, 2, 3の興味ある成績を得たので, 以下に報告するが, 今回はKMについて発表をする。
  • 1971 年 24 巻 2 号 p. 80-91
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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