The Japanese Journal of Antibiotics
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プロリノメチルテトラサイクリンの薬理学的研究
小枝 武美柴田 右一中沢 正浅岡 宏康
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1971 年 24 巻 6 号 p. 256-264

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抄録

DUGGAR1) 14981によつてStreptomyces aureofaciensからAureomycin (Chlortetracycline) が, またFINLAY2)(1950) によつてS.rimzosmからTerramycin (Oxytetracycline) が分離された。これに続いて, CONOVERら3)(1953) によつて, Chlortetracyclineを脱塩素してTetracycline (TC) が得られ, 広範囲抗生物質として化学療法に大きな飛躍をもたらした。
Prolinomethyltetracycllne (PMTC) は, 真山ら4)(1971) によつて新たに合成されたTCの水溶性誘導体である。
TCの水溶性誘導体は, 従来TCにFormaldehydeおよびDialkylamine, Piperidine, Morpholincのような特定のアミノ化合物5) か, またはFormaldehydeおよびLysineを反応させることによつて得られることか知られているが6), PM-TCはTCにProlineを導入することによつて得られたもので, TCにくらべその特長は, 水に対する溶解度が高く, かつ広いpH域で溶解し高い血中濃度の持続が期待される点にあるが, 著者等はPM-TCの薬理作用について2, 3検討したので, その成績を報告する。

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