The Japanese Journal of Antibiotics
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抗生剤力価測定法としての薄層平板カップ法の測定精度とくに二層法との比較
金沢 裕倉又 利夫
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1972 年 25 巻 4 号 p. 227-232

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抄録

抗生物質製剤の生物学的力価測定の基準としては, 寒天平板カップ法が国際的に広くおこなわれ, SCHMIDTらにより導入された二層 (Double-layer) 法, たとえば内径90mmのペトリ皿に20mlの基層寒天に4mlの種層寒天を重層した平板を用いるFDA法が標準とされているばあいが多い。本法で基層を用いるのは, ガラス製ペトリ皿の底面の凹凸による阻止円の不整出現を防ぐための手段とも考えられる。しかし, 底面の平らなプラスチックペトリ皿が, ガラスペトリ皿に代つて日常広く使用されている今日では, 基層を省略して操作の簡易化をはかることも可能でないかと考えられる。われわれは今回, FDA Cup法 (二層法と仮称) と, 種層のみの薄層Cup法の測定精度について実験し, この点に検討を加えたので報告する。

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