The Japanese Journal of Antibiotics
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Clindamycin-2-palmitateの眼科的応用
三国 政吉大石 正夫今井 正雄高橋 篁子田中 幹人
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1973 年 26 巻 4 号 p. 409-414

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抄録

Clindamycin (以下CLDM) は, アメリカUpjohn研究所で開発されたLincomycin (以下LCM) の新らしい誘導体である。抗菌スペクトルは, LCM同様, グラム陽性球菌主体であるが, 抗菌力においては数倍まさり, 吸収, 排泄においても良好なことが知られている。
Clindamycin-2-palmitate (以下CLDM-palm.) はCLDMとPalmitic acidのエステルで,in vitroでは, ほとんど抗菌力はみられないが,in vivoで加水分解されてCLDMになり, 抗菌力を発揮する。この水溶性CLDM palm. は, CLDMの苦味がないため, Syrup剤として小児に内服させるのに好都合な薬剤である。
この度, 私共は本剤の眼科的応用に関し, 2, 3の基礎的実験をおこない, また小児の眼感染症に本剤を用いてみる機会を得たので, 以下にその成績を報告する。

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