1973 年 26 巻 6 号 p. 540-544
Clindamycin-2-palmitate (以下CLDM-P) は, Cilndamycin (CLDM) の水溶性のエステルで, 試験管内では細菌に対して作用しないが, 体内では加水分解してCLDMとなって抗菌的に作用するといわれている。その化学構造式は, 図1のとおりである。本剤は毒性がなく, 1ml中にCLDM 15mg相当を含有している。
われわれは, 本剤を小児における耳鼻咽喉科感染症の治療に応用し, みるべき成績をおさめたので, その概要について報告したいと思う。