The Japanese Journal of Antibiotics
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Fosfomycinに関する細菌学的研究 第1報
宮内 慶之輔吉田 隆笠井 隆夫斉藤 喬子平野 英子陶山 佳代子吉村 正子石井 孝弘安部 政弘鬼海 庄一郎
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1975 年 28 巻 3 号 p. 320-330

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抄録

Fosfomycin (FOM) は, アメリカMerck社およびスペインCEPA社}こおいて共同開発されたStreptomycesfradiae, S. vivideochromogenesおよびS. wedmorensis1)などが産生する新らしい抗生物質である。FOMは, 図1に示すようなエポキシ環をもつきわめて簡単な化学構造をもち, L-α-Glycerophosphate (α-GP) およびGlucose-6-phosphate (G-6-P) の能動輸送系を介して菌体内に取り込まれ, 細菌細胞壁合成の初期の段階を阻害するユニークな抗生物質である。
今回, われわれは, FOMの細菌学的研究の一環として, in vitroおよびin vivoにおける抗菌力を検討したので, その成績について報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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