The Japanese Journal of Antibiotics
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胸部外科領域におけるDibekacin (DKB) の点滴静注による使用経験
中林 正人山崎 順彦伊東 経雄
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1978 年 31 巻 11 号 p. 693-696

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抄録

胸部外科領域における肺臓や心臓の術後の感染症は, 生命への危険性がきわめて高く, 重要な問題とされている。術後膿胸や人工弁およびパッチ縫着やペースメーカー植込といつた生体に異物を植え込む症例での慈染症による詣問題は, 重要な術後管理の課題となっている。今回は, カナマイジンBの3', 4'の位置の水酸基が水素に置換されたジベカシン (DKB) は, 緑膿菌およびカナマイシン耐性菌にきわめて有効であるとの報告がみとめられていることから, 著者らは, このDKBを開心術後の3例, 肺疾患の11例, 腹部大動脈瘤の1例の計15症例に使用したところ, 有益な結果が得られたことから, その臨床的意義について報告する。

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