The Japanese Journal of Antibiotics
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3H標識硫酸ペプレオマイシンの吸収, 排泄, 分布および代謝
高山 秀樹伊藤 正大水口 茂阿武木 秀夫石橋 正兀宮崎 浩
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1978 年 31 巻 12 号 p. 895-909

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抄録
Pepleomycin sulfate (NK-631) は, 松田ら1) によつて創製された末端アミン基としてS (-)-α-Phenethylaminon-propylamineをもっブレオマイシン誘導体の1つである。NK631は, 従来のブレオマイシン (BLM) と比較して, 化学発ガン剤で誘発された扁平上皮およびラット胃ガンに対して, 遙かに優れた治療効果を示す2) 。
醗酵によつて産生されるBLMに放射性のPrecursorを取り込ませることは, その取り込率が低いために, 困難であり, 標識部位が明確化されている標識化は, Demethyl-A214CH3Iでメチル化して製したBLM-A2-14C3) と, A5をSuccinic acid-1, 4-14CでSuccinyl化したA5033-14C4) が知られているにすぎない。
したがつて, BLMの生体内動態は, その抗菌活性を指標としたBioassay5), 6) による方法が専ら用いられてきている。この方法は, 抗菌活性が完全に消失した代謝物の影響を受けない利点があるが, 微量の不活性代謝物の検索を含めた動態を把握できない欠点がある。
そこで, NK631の生体内動態を検索するため, トリチウム標識S (-)-α-Phenethylamino-n-propylamineを合成し, ブレオマイシン酸とCouplingして得られる3H-NK631を用いてラットにおける吸収, 排泄, 分布および代謝を検討したので, その結果をここに報告する。
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