The Japanese Journal of Antibiotics
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Fosfbmycin-Na塩に関する一般薬理学的研究
小枝 武美柴田 右一浅岡 宏康八巻 芳夫井沢 正典
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1979 年 32 巻 2 号 p. 180-190

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抄録

Fosfomycinは, Streptomyces wedmorensiおよびS. fradiaeなどの放線菌によつて産生される新規抗生物質である1~3)。本物質は, Fig.1に示すようなエポキシ環をもつきわめてユニークな化学構造で4~7), グラム陽性および陰性菌に対して広い抗菌スペクトルをもち, 他剤との交叉耐性はなく, グラム陰性感染症に卓越した効果をみとめ, その作用機構として細胞壁合成の初期過程を阻害することが知られている8~14)。本物質のカルシウム塩は, 経口製剤として, またナトリウム塩は注射用製剤として開発されている。
今回, ナトリウム塩 (Fosfbmycin-Na塩, 以下FOM-Na) について, 2, 3の一般薬理学的検討をおこなったので, その成績を報告する。

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