The Japanese Journal of Antibiotics
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Fosfomycin-Na塩の肝機能におよぼす影響
小枝 武美小滝 益三新里 鉄太郎
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1979 年 32 巻 3 号 p. 297-305

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抄録

Fosfomycinは, Streptomyces wedmorensisおよびS. fradiaeなどの放線菌によつて産生される新規抗生物質である1~3)。
本物質は, Fig. 1に示すようなエポキシ環をもつきわめてユニークな化学構造をもち, 細菌細胞壁合成の初期過程を阻害し, グラム陰性菌および陽性菌等に有効な広域スペクトルをもつ抗生物質で, 他剤との交叉耐性はなく, 特にグラム陰性菌感染症に卓越した効果をもつ物質である8~14)。
本物質のカルシウム塩は経口用製剤として, またナトリウム塩は注射用製剤として開発されている。
今回, Na塩 (Fosfomycin-Na塩, 以下FOM-Na) の肝機能におよぼす影響について検討したので, 得られた知見を報告する。

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