The Japanese Journal of Antibiotics
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Cefamandoleの小児科領域における検討
岩井 直一佐々木 明二村 淳子宮津 光伸大須 賀民子
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1979 年 32 巻 9 号 p. 938-951

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抄録

Cefamandole (CMD) sodiumは, 米国Eli Lilly社で開発された注射用セファロスポリン系抗生物質である。 グラム陽性菌およびグラム陰性菌に幅広いスペクトラムをもち, 特にEscherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus vulgarisを除くProteus sp., Citrobacterなどのグラム陰性桿菌に対する抗菌力は, 従来のセファロスポリン系抗生剤より優れているといわれる1~5)。 また, Haemophilusに対しては, Ampicillin (ABPC) と同等の抗菌力をもち, ABPC耐性株にも有効といわれる6~8)。 投与後, 体内で代謝をうけないで, 大部分尿中へ排泄され, ヒト血清蛋白との結合率はCefazolin (CEZ) より少ないといわれている1)。
今回, 我々は本剤の小児科領域における吸収排泄と臨床について検討をおこなったので, その成績を報告する。

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