The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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歯科領域感染症を対象としたL-ケフレックスの臨床評価
二重盲検法によるCephalexin (ケフレックス) との比較成績
堀井 正雄森永 登規雄島田 惣四郎竹内 豊次郎山中 弘之西村 敏治熨斗 嘉文岡田 孝佐々木 哲也池田 伸介高田 静治飯塚 脩木村 二郎相楽 貞文稲田 栄宏西岡 靖介木全 正宏
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1980 年 33 巻 11 号 p. 1194-1214

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抄録

セファレキシン (以下CEX) は, 1967年に米国Eli Lilly社によって開発された経言用セファロスポリン系抗生物質で, 本剤は我国において1970年に発売され, 今日に至るまで各科領域における種々の感染症に頻用されてきており, その有効性および安全性の面から有用性の高い抗生物質と評価されている。
歯科, 言腔外科領域における感染症は, 主としてレンサ球菌, ブドウ球菌などのグラム陽性菌および一部の嫌気性菌によつて起こるものとされているが, これらの菌に対してBactericidal actionが強いセファロスポリン系抗生物質は, その効果も高いため, 日常の診療において広く頻用されている。
最近, このCEXに製剤的改良を加え, 従来のCEX製剤であるケフレヅクス (以下KX) より, 血中濃度が2倍長く持続するため1日2回の服薬で充分効果が期待できる持続性CEX製剤L。ケフレックス (以下L-KX) が開発され, 大阪府病院診療所歯科部長会・新薬臨床調査委員会に提供を受けたので, その有効性, 安全性の面について, 従来のKXとの比較を二重盲検法によつておこない, L-KXに有用性をみとめたので, その成績を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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