1981 年 34 巻 10 号 p. 1416-1421
Cef8ulodin (CFS) は, 武田薬品中央研究所で開発された新らしいCephalosporin系薬剤で, 7位にSulbenicillinと同じ側鎖をもつている。
本剤は, その特徴としてこれまでのセフェム系薬剤にはみられない抗緑膿菌作用をもち, かつその抗菌力は抗緑膿菌用アミノ配糖体系抗生剤と同程度であり, アミノ配糖体耐性菌にも抗菌力を示すこと, 緑膿菌以外のグラム陰性菌には有効な抗菌力をもたないNarrowspectrumであることなど, きわめて興味ある抗生剤といえる。
今回, 我々は, Ce£sulodinの緑膿菌に対する抗菌力を検討するとともに, 本剤を内科系緑膿菌感染症に使用し, 臨床効果を検討したので報告する。