The Japanese Journal of Antibiotics
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泌尿器科領域におけるAmikacin点滴静注の経験
村橋 勲豊田 晶雄高崎 悦司
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1981 年 34 巻 2 号 p. 133-139

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抄録

Kanamycin A (KM) の1位のアミノ基をアシル化することによつて誘導されたアミノ配糖体抗生物質の1つであるAmikacinは, Gentamicin (GM) と同様に広範囲の抗菌スペクトラムをもつ。さらに, アミノ配糖体不活化酵素を産生するKM, GM, Dibekacin (DKB) およびTobramycin (TOB) 耐性菌に対しても抗菌力をもつことが特長とされている。
Amikacinは, 筋注療法として日常臨床に汎用され, 有用な薬剤として広くみとめられており, 泌尿器科領域ににおける使用経験の報告も多数みられる。また, 白血病に併発した重症感染症に対する大量点滴静注療法の報告もみられる。
今回, 我々は, 3例の泌尿器科領域の感染症症例に点滴静注を施行し, その血中濃度および尿中排泄を検討するとともにに, 10例の複雑性尿路感染症を対象に臨床的検討を加えたので, ここに報告する。

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