The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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外科領域におけるMicronomicinの臨床的検討
平山 隆菊地 金男千葉 和男
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1983 年 36 巻 1 号 p. 205-208

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抄録

Micronomicin (MCR, サガミシン(R)) は協和醗酵工業 (株) 東京研究所において発見された新Aminoglycoside系抗生物質で, その構造式はGentamicin (GM) に類似し, その抗菌スペクトラムは, ブドウ球菌をはじめとするグラム陽性球菌及び緑膿菌, 変形菌, セラチア, 肺炎桿菌をはじめとするグラム陰性桿菌に対し強い抗菌力を有すると言われている1, 2)。本剤の体内動態, 物理的性状はGMに類似するが, 動物による安全性の研究ではGMに比較して毒性の弱いこと, 特にAminoglycoside系抗生物質で問題視される第VIII脳神経系及び腎臓に対する影響の弱いことが特徴的である3)。
今回, われわれはMCRの試験管内抗菌力を検討し, 更に重症感染症に対してMCRの投与を試み, 臨床的検討を加えたので報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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