The Japanese Journal of Antibiotics
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Acetylspiramycin の受精卵に及ぼす影響に関する実験的研究
鈴木 秋悦鎌田 紘八
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1983 年 36 巻 6 号 p. 1562-1568

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抄録

Spiramycin (SPM) はマクロライド系抗生物質に属し, その抗菌スペクトラムは主としてグラム陽性菌群に抗菌力を示す。その後SPMよりは, マウス感染治療実験でより優れた治験を示し, 又耐酸性を有する誘導体Acetylspiramycin (ASPM) が報告された。その作用はBacterial ribosomeのSubunitに結合して蛋白合成を阻害して静菌作用を示し, 一般的には生体に対して低毒性の抗生物質とみなされている1)。しかしSPMの特殊毒性, 特に着床前の受精卵の発育については検討されていない。本研究ではマウス受精卵を採取し, SPM作用下における受精卵の発育を形態的変化として観察し, 作用後の卵発育の機能的変化の指標として卵の染色分体交換の頻度を測定した。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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