The Japanese Journal of Antibiotics
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マウス実験的感染症に対するAmpicillin坐剤 (KS-R1) の治療効果について
尾花 芳樹西野 武志西村 憲一野崎 善弘吉見 彰久掛谷 宣治北尾 和彦
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1983 年 36 巻 7 号 p. 1706-1712

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抄録

化学療法の著しい進歩に伴い, 抗菌物質の使用頻度が高くなり, 感染症は大きく変遷してきた。小児科領域においても, 抗菌剤の使用頻度が高く, 乳幼児の死亡率は減少しつつある。しかしながら乳幼児に対する投薬方法を考えてみると, 経口投与は必ずしも容易ではなく, 静注, 筋注なども困難であり, 特に筋肉内投与においては, 筋拘縮などの問題点があげられ, これらの患者への薬物投与方法が問題となる。そこで, 直腸投与による投薬方法が恰好の投与経路であろうと考えられるが, 抗生物質の坐剤については, 若干の臨床的あるいは基礎的検討1~5) がなされているに過ぎない。
本報では, 経口用抗生剤として頻用されているAmpicillin (AEPC) の坐剤製剤設計6, 7) を行い, マウス実験的感染症に対する治療効果などについて基礎的検討を行い, 2, 3の知見を得たので報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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