1983 年 36 巻 8 号 p. 2269-2274
Cefpiramide (CPM) は住友化学工業株式会社と山之内製薬株式会社で開発された新注射用Cephem系抗生剤で, 非常に抗菌域が広く, Pseudomonas aeruginosaにも優れた抗菌力を示し, 血中濃度半減期 (T1/2) が極めて長いのが特徴と言える1)。本剤の基礎的, 臨床的研究成績は1981年12月の第29回日本化学療法学会西日本支部総会において新薬シンポジウムとして討議され, その成人における有効性, 安全性が認められた1)。その結果小児についても検討の価値ありと考えられ, 幼若動物に対する安全性も認めうれたので, 小児科領域研究会によつて検討が進められた。われわれもその一員として若干の知見を得たので報告する。