1984 年 37 巻 3 号 p. 290-294
Cefmenoximc (CMX) は, 武田薬品工業株式会社中央研究所にて合成された注射用のセフェム系抗生物質 (Fig.1) で, いわゆる第3世代のセフェム系抗生物質に分類される。
本剤は, いわゆる第2世代とされるCefotiamに比べて, 抗菌スペクトルはSerratia marcescens, Bacteroides fragilisまで拡大され, Streptococcus pneumoniae, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus mirabilis, Indole陽性Proteus, Haemophilus influenzae, Enterobacter, Citrobacterに対する抗菌力がin vitro, in vivoとも優れていると報告されている1, 2)。
今回, CMXの小児への適応にあたり小児におけるCMXの吸収及び排泄について若干の検討を行つたのでその成績を報告する。