The Japanese Journal of Antibiotics
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新しいCephamycin MT-141に関する毒性学的研究
(II) ラットにおける亜急性毒性
暮部 勝横田 正幸湯田 康勝佐々木 斉新里 鉄太郎渡辺 宏早坂 弘康
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1984 年 37 巻 5 号 p. 855-889

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抄録

MT-141は広い抗菌スペクトラムを有する1) 腎排泄型2) のCephamycin系抗生物質である。マウス及びラットにおける急性毒性試験でMT-141のLD50値は比較的高く, 単回投与では問題となるような特異的な毒性は認められないが, 高用量で軽度の腎毒性を示唆する結果が得られている。又, Ceftazidime (CAZ), Cefazolin (CEZ), Cefotetan (CTT), Cefmetazole (CMZ), Latamoxef (LMOX) 及びCefoperazone等のCephem系抗生物質の急性毒性において性差が報告されているが4~8), MT-141でも非常に軽度であるが静脈内投与のLD50値が雄よりも雌で低い傾向にあり, 性差の存在が疑われる3)。そのようなことから, 雌雄のラットでMT-141の連続投与の影響を詳細に検討することにした。
従つて, 今回は雌雄のラットにおける亜急性毒性をMT-141の筋肉内及び静脈内投与で検討した結果を報告する。

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