1984 年 37 巻 9 号 p. 1631-1636
急性白血病の寛解導入期においては, 抗白血病療法が強力に行われる結果, 高度な顆粒球減少を招き, 患者は重篤な感染の危険にさらされる。この期間の感染対策を徹底させるため当科では, 水平層流式無菌室を運用しながら, 抗生剤, 免疫製剤, 顆粒球などの投与を施行している。抗生剤の選択条件として, 広域の抗菌スペクトルを有し, 顆粒球減少下でも有効で且つ副作用の少ないことが望まれる。今回, Aminoglycoside系のAmikacin sulfate (略号AMK) 及びCephem系のSodium cephapirin (略号CEPR) を併用投与し, その効果並びに副作用について検討したので報告する。