The Japanese Journal of Antibiotics
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緑膿菌混合尿路感染症に対するセフェム系抗生剤の併用療法
藤村 宣夫湯浅 健司上間 健造黒川 一男
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1984 年 37 巻 9 号 p. 1669-1678

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抄録

緑膿菌に有効なアミノ配糖体系抗生剤や合成ペニシリン系抗生剤の登場は, 緑膿菌感染症に対する治療に多大な前進をもたらしたが, 一方では, Compromised hostの増加によつて, 高度多剤耐性菌, 複数菌感染などの感染症の難治化が新たな問題として提起されている。
化学療法は, それぞれの感染症に対して, 1種類の適正な薬剤を投与することが原則であるが, 実際には, 臨床の場では起炎菌が未確定のCompromised hostの重症感染症などには抗菌スペクトル拡大を目的とした併用療法がよく行われている。
そこで, このたび, われわれは緑膿菌を含む複数菌尿路感染症に対して, 抗緑膿菌セフェム剤のCefsulodin (CFS) とCefotiam (CTM) 又はCefmenoxime (CMX) の併用療法を施行し, 若干の知見を得たので, その成績を報告する。

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