The Japanese Journal of Antibiotics
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術後感染症に対するCefotaximeの評価
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1984 年 37 巻 9 号 p. 1729-1750

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抄録

最近の抗生物質のめざましい発達により, 多くの術後感染症に治療効果が期待できるようになつた。しかし, その一方でβ-Lactamase産生菌が増加しつつあり, 又, Cephalosporin耐性菌が見出されるようになり, これらに対する早急な対応が迫られている。
今回われわれは, 術後感染症に対して北海道大学第1外科を中心とした24施設による共同研究により, 新しい所謂第3世代抗生物質であるCefotaximeを評価する機会を得たので報告する。
Cefotaxime (商品名: セフォタックス, CTX) はFig. 1の構造を有する新しい半合成Cephalosporin系抗生物質である。本剤はグラム陽性菌, グラム陰性菌及び嫌気性菌に対しても抗菌活性を有する。その作用は殺菌的であり, β-Lactamaseに対しても安定である。又, 投与後速やかに高い血中濃度が得られ, 尿中に高濃度で排泄され, 組織, 体液へも速やかに移行する1)。

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