1985 年 38 巻 1 号 p. 133-136
術後感染予防に関して術着の手洗方法, 創部消毒法, 術中の空中落下細菌など多数の因子が関係しているが, とりわけ重要な問題は抗生物質の投与方法ではないかと思われる。piperacillin (PIPC) 及びCefoperazone (CPZ) はいずれも広い抗菌スペクトラムを持つた抗生剤であり, 泌尿器科領域でも多く使用されている。今回われわれは両薬剤の術中の投与が, 術後感染予防に有効であるかどうかを検討し, 一定の結論を得たので報告する。