1985 年 38 巻 4 号 p. 1037-1048
本邦で開発されたCephalosporin系薬剤であるCefoperazone(CPZ)は, その基礎的及び臨床的検討1, 2)により, 安全性と有効性がすでに確認されており, 現在広く臨床的に使用されている薬剤である。本剤は蛋白結合率が高く, ほとんど代謝されずに尿中及び胆汁中に高濃度で排泄される。
今回われわれは, 小児科領域における治験並びに小児における体内動態, 特に尿中β-D-N-Acetylglucosaminidase(NAG), β2-Microglobulin(BMG)の変動から, 薬剤の腎に及ぼす影響について検討したので, その成績を報告する。