The Japanese Journal of Antibiotics
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Bacmecillinamの吸収, 分布, 代謝, 排泄
第3報 イヌにおける生体内動態
井上 顕信小林 智
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1985 年 38 巻 4 号 p. 1107-1112

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抄録

Bacmecininam(KW-1100)は, 経口投与後, 腸管粘膜内及び血漿中の非特異的エステラーゼにより速やかにエステルが加水分解されて1, 2)Mecillinam(MPC)となり, 特にグラム陰性桿菌に対し強い抗菌活性を示す3~6)と考えられている。本薬剤の生体内動態に関しては, 第1報7), 第2報8)においてラットにおける吸収, 分布, 代謝及び排泄について詳細な検討を行つた。その結果, KW-1100は腸管から速やかに吸収され, ほとんど腎臓から排泄され蓄積性も少ないことが明らかにされた。更に胎仔移行性, 乳汁中移行性も低かつた。代謝に関しては, 主代謝物はMPCであり, その他の代謝物としてM-6, M-1が含まれ, 又, M-4が少量含まれることを明らかにした。
本報ではラットにおいてみられる様な吸収, 排泄が他の動物においてもみられるかを知る目的で, イヌを用いてKW-1100の生体内動態に関する種差の検討を加えたので報告する。

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