The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるImipenem/Cilastatin sodiumの基礎的,臨床的検討
堀井 高久野田 起一郎
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1986 年 39 巻 6 号 p. 1601-1606

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抄録

Imipenem (MK-0787) は米国メルク社において新しく開発されたカルパペネム系抗生物質で, 細菌の産生するβ-ラクタマーゼに対しては安定性を示すが, 体内の主に腎においてDehydropeptidase-Iにより水解され不活化される。体内での安定化をはかるため, この酵素の特異的阻害剤としてCilastatin sodium (MK-0791) が同じくメルク社により開発された。両剤の化学構造式をFig. 1に示す1, 2)。
今回われわれは, MK-0787及びMK-0791を等量に配合した合剤MK-0787lMK-0791の女性性器組織内, 静脈血及び骨盤死腔液中の濃度を測定し基礎的検討を行うと共に, 産婦人科領域感染症5例に本剤を投与し臨床的検討を行つたのでその結果を報告する。又, MK-0787単剤についても同様の濃度測定を行い, 合剤との比較検討を行つた。

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