The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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Aztreonamに対する新鮮臨床分離株の感受性傾向
浅利 誠志堀川 晶行塚本 寿子甲田 一馬林 長蔵宮井 潔
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1987 年 40 巻 7 号 p. 1317-1331

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抄録

1.各菌種別における感受性傾向
今回比較検討したAztreonam (AZT), Cefoperazone (CPZ), Latamoxef (LMOX), Cefo。taxime (CTX) は, ほぼ全菌種に対し優れた抗菌スペクトルを示したが, 中でも耐性頻度の高いEnterobacter cloacae, Serratia marcescens, Pseudomonas aeruginosa (Cefsulodin (CFS) と同じ値) については, AZTが最も優れた抗菌力を示した。
2.各菌種の材料別, 診療科別における感受性傾向
AZTは喀疾・咽頭, 尿, 膿, 胆汁, 穿刺液, 血液及びその他の材料由来の株すべてに対し最も強い抗菌力を示した。更に, 診療科別でみても全科において最も優れた抗菌力を示した。
3.入院患者, 外来患者別における感受性傾向
AZTは入院患者由来株 (P.aeruginosaを除く) に対し感受性率87.0%と最も強い抗菌力を示した。又, EaeruginosaについてもCFSと同値 (81.4%) を示し最も優れていた。以下, 次のような傾向がみられた。
AZT>LMOX>CPZ>CTX>Cefmetazole (CMZ)
外来患者由来株に対しAZTは全科, 全菌種に対し感受性率すべて100%と最高値を示した。以下, 次のような傾向がみられた。
AZT>CPZ>LMOX>CTX>CMZ

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