The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCefuzonamの基礎的, 臨床的検討
堀井 高久野田 起一郎
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1987 年 40 巻 9 号 p. 1624-1627

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抄録

新しく開発されたセフェム系抗生物質であるCefuzonam (CZON, L-105) の基礎的, 臨床的検討を行い以下の結果を得た。
1.CZON19を点滴静注投与し, 内性器組織内濃度及び骨盤死腔液中濃度を測定した。
投与後80~270分の各内性器組織内濃度は平均0.58~0.75μg/gであつた。又, 骨盤死腔液への移行は良好で, 4時間後, 8時間後は平均でそれぞれ7.38μg/ml, 2.84μg/mlの値を示していた。
2.臨床検討では産褥性子宮内膜炎に使用し有効であつた。副作用, 検査値異常は認めなかつた。
3.これらのことから, CZONは産婦人科領域における感染症に対し有用性が期待されると考えられた。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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