複雑性尿路感染症患者から分離されたグラム陰性菌及びグラム陽性菌11株を用いてヒト尿中でのCefminox (CMNX) の抗菌力をCefotaxime, Latamoxefと比較した。接種菌量を104 CFU/ml (又は103 CFU/ml) から108 CFU/ml (又は107CFU/ml) に増加させた場合のMIC値は上昇したが, 接種菌量によるMIC値の変動はCMNXが最も小さかつた。尿中pHがアルカリ性から酸性になるとグラム陰性菌でMIC値は上昇したが, pHによる尿中でのMIC値の変動はCMNXが最も小さかつた。
尿路感染症由来のグラム陰性菌5株を用いて尿中における3薬剤の殺菌作用を比較すると, CMNXはMIC値が対照薬より高いにもかかわらず, 低濃度で強い殺菌効果を示した。グラム陰性菌6株に対する溶菌作用についても同様にCMNXが対照薬と同等以上の強い溶菌力を示した。