1988 年 41 巻 12 号 p. 1847-1854
16例の小児細菌感染症にSultamicillin (SBTPC) 細粒を使用し, 有効率93.3%であつた。β-Lactamase非産生菌に対するSBTPC及びAmpicillin (ABPC) のMIC (106cells/ml) はほぼ同等で≤0.05~1.56μg/mlの範囲に分布したが, β-Lactamase高度産生菌に対するMICでは, SBTPCがABPCより2~4管優れた。
副作用として16例中4例 (25%) に軽度の下痢又は軟便などを認めたが, 重篤な副作用はなかつた。
体重1g当たり10mgを単回投与した時のABPC及びSulbactamの最高血中濃度はそれぞれ3.41μg)ml, 2.43μg/ml, 最高血中濃度到達時間は共に0.6時間, 血中濃度半減期 (β相) はそれぞれ1.79時間, 1.00時間であつた。