The Japanese Journal of Antibiotics
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ロキタマイシンの幼若犬における吸収・排泄試験
成犬との比較
酒井 敦史安田 紀子遠藤 里子鈴木 忠清森下 真孝
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1988 年 41 巻 7 号 p. 809-812

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抄録

幼若犬にロキタマイシンを絶食下50mg/kg経口投与し, 幼若動物での体内動態を成犬と比較検討した。
幼若犬では投与後15分に6.53μg/mlの最高血漿中濃度に達し, 血漿中濃度曲線下面積 (以下AUC値) は11.04μg・hr/mlであつた。一方, 成犬では投与後30分に8.62μg/mlの最高血漿中濃度を示し, AUC値は18.25μg・hr/mlであつた。すなわち, 幼若犬での薬物の血漿中濃度推移は成犬の場合に比べ最高濃度で約75%, AUC値で約60%であつた。
幼若犬での尿中排泄率は, 投与後24時間までに投与量の2.55%であつた。成犬での排泄率は同時間帯で3.03%であることから, 幼若犬での尿中への薬物排泄率は成犬の場合の約85%であった。

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