The Japanese Journal of Antibiotics
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周産期におけるCefsulodinの研究
長 南薫福永 完吾國井 勝昭
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1989 年 42 巻 12 号 p. 2735-2743

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抄録

周産期におけるCefsulodin (CFS) の臨床応用に関し薬物動態学的検討を行い, 以下の結果を得た。
1. CFSの妊産婦投与後の吸収は速やかであり, 静脈内投与で短時間内に血清中濃度はピークレベルに達し, 1gと2g投与との間にはDose responseが認められた。経胎盤的胎児移行は良好で1回1~2gの静脈内投与で緑膿菌の臨床分離株に対するMIC値に達する臍帯血清中, 羊水中濃度が得られた。従つて, CFSは1回1~2gの静脈内投与で, 周産期緑膿菌感染症の治療又は予防が可能である。
2. CFSの投与された母体から出産した新生児は諸検査において異常が認められなかった。
3. CFSの母乳移行は微量で, 母乳から新生児への移行は極微量とみられる。
以上の諸成績から, 周産期におけるCFSの臨床的有用性が示唆された。

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