1989 年 42 巻 6 号 p. 1385-1390
1. 新しく開発されたセフェム系抗生物質であるCefodizime (THR-221, CDZM) について小児科領域における臨床的検討を行つた。
2. 扁桃炎2例, 気管支炎1例, 肺炎8例, 皮膚軟部組織炎1例, 尿路感染症1例, 合計13 例について検討した結果, 著効8例, 有効4例, 無効1例であり, 有効率は92.3%で, 菌消失率は83.3%であった。
3. 副作用としては, 血清GPTの一過性上昇と好酸球増多とが各1例にみられただけであり, 本剤は小児科領域における細菌感染症に対して有用性の高い抗生物質と考えられた。