1990 年 43 巻 1 号 p. 9-13
経気管吸引法 (TTA) により.Pseudomonas aeruginosaが検出された呼吸器感染症9例においてImipenem/Cilastatin sodium (IPM/CS) の有用性を検討した。対象は男性6例, 女性3例, 年齢は42~78歳, 疾患は慢性気管支炎5例, び漫性汎細気管支炎2例, 気管支肺炎2例, TTA検出菌はP.aeruginosa単独検出が6例, 複数菌検出が3例であった。臨床効果は有効6例, やや有効1例, 無効2例で, 有効以上の有効率は67%であった。副作用は認められず, 臨床検査値では1例にLDHの軽度上昇が認められた。
以上から, IPM/CSは緑膿菌呼吸器感染症に有用な薬剤となり得ることが示唆された。