The Japanese Journal of Antibiotics
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Cefdinirによる小児感染症の治療成績
福島 直樹我妻 義則高瀬 愛子石川 丹高橋 聡
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1990 年 43 巻 10 号 p. 1783-1788

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抄録

Cefdinir (CFDN) 5%細粒を試用した結果, 次の成績を得た。小児の感染症治療に有用な薬剤であると考えられる。
1.吸収・排泄試験成績
9~13歳の男児4例において本剤の吸収, 排泄の検討を行った。約3mg/kgを内服した3例では, 最高血漿中濃度は内服後4時間でそれぞれ0.71μg/ml, 0.78μg/ml (カプセル剤), 0.45μg/ml (細粒) であり半減期 (T1/2) は1.78, 1.48, 2.23時間であった。12時間の尿中排泄率はそれぞれ17.4%, 28.1%, 6.2%であった。
6mg/kgを内服した1例では, 最高血漿中濃度は内服後4時間で1.16μg/mlであり, T1/2は
1.78時間であつた。12時間までの尿中排泄率は15.0%であった。
2.臨床治療成績
外来, 入院患児26例にCFDN細粒を10~20mg/kg投与して次の成績を得た。肺炎2例で著効と無効, 急性気管支炎4例で著効1例, 有効2例, やや有効1例, 慢性気管支炎1例無効, 咽頭炎12例著効7例, 有効5例, 狸紅熱4例著効, 中耳炎1例有効, 皮膚軟部組織感染症 (SSTI) 2例著効で本剤の有効率は88.5%であつた。
3.副作用は1例に下痢を認めた。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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